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松戸で打った蕎麦が、世界4か国の笑顔になって帰ってきた--Peace Noodle Project「なかよし幸蕎麦」報告会を開催

「支援される側から、支援する側へ。」ハッピーワーク松戸の"仕事"がネパール・ルワンダ・カンボジア・ウクライナへ。世界を旅した一杯の蕎麦が、働く誇りと次の挑戦を松戸へ持ち帰る

特定非営利活動法人なかよし学園プロジェクトは2026年9月25日、一般社団法人happy choiceが運営する就労継続支援B型事業所「ハッピーワーク松戸」において、今年度実施してきたPeace Noodle Project「なかよし幸蕎麦」の活動報告会を開催しました。
今年、松戸から始まった「なかよし幸蕎麦」は、なかよし学園の海外教育支援活動を通してネパール、ルワンダ、カンボジア、ウクライナの4か国で実装され、ハッピーワーク松戸・戸定そば幸で働く皆さんが日々培ってきた「蕎麦をつくる仕事」と技術が、海を越え、日本文化を伝え、人と人をつなぎ、世界各地で笑顔を生み出しました。

そして今回、その笑顔を松戸へ返す日を迎えました。当日は「わたしにもできる~そばで世界とつながり、自分にできることで世界を平和にする~」をテーマに、ハッピーワーク松戸の利用者12名、職員5名のほか、保護者、福祉関係者、地域関係者など計23名が参加しました。
本プロジェクトは、千葉県社会福祉基金助成事業として実施されています。

世界でそばワークショップを行うため「戸定そば幸」でそば打ちの研修を実施したなかよし学園

始まりは、「私たちにも何かできるのではないか」
プロジェクトの始まりは、2025年12月。なかよし学園プロジェクト事務局長・中村里英による講演を聞いた、一般社団法人happy choiceの白根代表が、
「私たち障害福祉の事業所からでも、世界のために何かできることがあるのではないか」
と考え、なかよし学園に相談したことから始まりました。
なかよし学園はこれまでも「支援される側から支援する側へ」を掲げ全国の特別支援学校で「世界とつながる学びプロジェクト」を実施してきました。なかよし学園が培ってきたこの理念をハッピーワーク松戸の「蕎麦」という仕事に生かして生まれたのがこのPeace Noodle Project「なかよし幸蕎麦」プロジェクトです。
最初は職員の中にも、「障害福祉の事業所と世界平和が、どうつながるのだろう?」という戸惑いがあったといいます。しかし、職員研修、海外での実践、そして現地から届く写真や動画を重ねるにつれて、「自分たちが普段行っている仕事が、本当に世界とつながっている」という実感へと変わっていきました。

このプロジェクトを始めるにあたって行われた職員研修会

ネパールから始まった「幸の蕎麦」の旅
なかよし学園が最初に幸の蕎麦を実践した国はネパールでした。ネパールでは戸定そば幸で製造した麺を日本から持参し、なかよし学園が現地で「茹でる」工程を担当。子どもたちは箸の使い方とともに、日本の蕎麦文化を体験しました。

ネパールで実施した「なかよし幸蕎麦プロジェクト」の様子

この授業で、松戸で働く幸の人たちの技術と商品そのものがネパールの教室で「日本を学ぶ教材」になりました。ネパールでの実践は、就労継続支援B型事業所で培われた仕事が海外の教育現場につながる取り組みとして展開されました。

ニュースリリース「「支援される側から支援する側へ」松戸の"働く力"がネパールの教室へ届く」
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000110.000166170.html

ネパール帰国後、現地での反応を報告し、なかよし学園とハッピーワーク松戸は「次」の展開を考えます。

「出来上がった蕎麦を食べてもらうだけではなく、蕎麦をつくること自体を、世界の人々と一緒に体験できないか。」

そこで、なかよし学園スタッフが「幸」の皆さんから本格的な蕎麦打ちを教わり、今度は蕎麦打ちの技術を「授業」として海外へ持っていく。こうして「なかよし幸蕎麦」は、食品を届ける活動から、一緒につくる教育ワークショップへと進化していきました。

幸での研修の様子

幸での研修の様子

幸での研修の様子

幸での研修の様子

千葉県産「戸定そば」の蕎麦粉を世界へ
そしてこのプロジェクトは、ハッピーワーク松戸・戸定そば幸から提供された千葉県産「戸定そば」の蕎麦粉を、なかよし学園が海外へ持参し現地で蕎麦を打つワークショップの形に進化しました。

粉に水を加える。
こねる。
延ばす。
切る。
茹でる。
そして、みんなで食べる。

言葉も文化も違う人たちが一つの台を囲み、同じ食べ物を一緒につくっていく。

ルワンダでの蕎麦づくり

カンボジアでの蕎麦づくり

ウクライナでの蕎麦づくり

蕎麦は単なる「日本食」ではなく、文化交流、食育、仕事、協働、そして平和を学ぶ教材になっていきました。
2026年8月のルワンダでは、Kibagabagaの教員やMiyoveの地域住民らと実際に蕎麦打ちを行い、完成品を渡すのではなく「つくる過程そのもの」を教育プログラムとして実施しました。

ルワンダのママさんたちと蕎麦を打つ中村里英事務局長

そこからカンボジアの小学校で蕎麦作りワークショップを行い、9月のウクライナへ。
2026年度、「幸」の蕎麦は4か国を旅しました。

カンボジアの小学校で行われた蕎麦づくりワークショップ


ウクライナで行われた蕎麦づくりワークショップ

世界で起きていたことを、世界で生まれた「笑顔」と一緒に松戸へ
9月25日の報告会では、中村雄一代表と中村里英事務局長が、それぞれの国で撮影した写真や映像を使って活動を紹介しました。 講演で一つのキーワードとなったのが、「HERO」です。

「HEROは特別な人だけではない」
「平和は誰でもつくることができる」
「松戸のHEROたちが、世界を変える」

というメッセージを通して、世界の出来事と、自分たちが毎日行っている仕事が一本の線でつながっていることを伝えました。実際の講演でも「平和って誰でも作れる!」「誰でもHEROになれる!」というメッセージが掲げられました。
利用者の皆さんは約2時間にわたる講演を真剣に聞き、世界で起きている出来事や、自分たちの蕎麦が現地でどのように受け取られたのかを見つめました。

HEROとはどんな人かをディスカッションで一緒に考え、そんなHEROに自分もなれたと実感した幸の皆さん

「仕事を頑張ろうと思った」--世界から戻ってきたもの
報告会後、利用者の皆さんから、こんな言葉が寄せられました。
「幸のそばで喜んでもらい、仕事を頑張ろうと思った」
「笑顔で世界を平和にしたい。笑顔が広がってほしい」
「幸のみんなが作るそばを、これからも食べてもらって喜んでほしい」
そして、
「自分もヒーローになりたい」
という声も上がりました。

ディスカッションの様子

ディスカッションの様子

ディスカッションの様子

ハッピーワーク松戸職員からも、
「ニュースでは知っていた世界の出来事が、実際に活動した人から話を聞くことで自分に近い問題になった」
「自分たちの仕事を通じて世界とつながり、日本文化や笑顔を届けることができると感じた」
「利用者の、普段とは違う真剣な表情を見ることができた」
といった感想が寄せられました。

真剣に自分たちの蕎麦が世界に届いた様子を見つめる幸のみなさん。

このプロジェクトは「世界で蕎麦を食べてもらった」だけではありません。世界で生まれた笑顔が松戸へ戻り、幸で働くみなさんが「自分たちの仕事には、世界の誰かを笑顔にする力がある」という実感する活動へ変わりました。これがなかよし学園が「世界とつながる学び」で大切にしているCoRe Loopです。

なかよし幸蕎麦プロジェクトのメンバーとなった幸のみなさん

「支援される側から、支援する側へ」--学校卒業後にも続くインクルーシブ教育
なかよし学園はこれまで、広島市立広島特別支援学校との協働をはじめ、「支援される側から支援する側へ」をテーマとした教育活動を続けてきました。その実践が今年2月、UNESCOとEuropean Agency for Special Needs and Inclusive Educationが共同運営する「Inclusive Education in Action」にケーススタディとして掲載されました。
ユネスコのホームページには広島市立広島特別支援学校での実践を中心になかよし学園の活動が、日本の教室と海外の教育現場を往還させ、学習者が「支援を受ける存在」に固定されず、「誰かを支える存在」にもなれる学習モデルとして紹介されています。

ユネスコに掲載されたなかよし学園の事例

今回の「なかよし幸蕎麦」には、さらに大きな意味があります。それは、この考え方が学校教育の中だけで終わらなかったこと。学校を卒業した後、地域の福祉事業所で働き、身につけた技術や仕事が、今度は世界の誰かを支える力になる。

「特別支援学校での学び」から「卒業後の仕事」へ。そして、「地域での仕事」から「世界の教育」へ。インクルーシブ教育を学齢期だけで区切らず、人生と仕事の中で循環させていく新たな実践が、「なかよし幸蕎麦」から始まっています。

戸定蕎麦幸を立ち上げたハッピーワーク白根代表(写真左)

ネパールとルワンダから、松戸の仲間たちへ
この日は、なかよし学園からハッピーワーク松戸の皆さんへ、世界とのつながりを示す品々も届けられました。
ネパールからは、人を歓迎し敬意を表す際などに用いられる「カタ」が。

ネパールから贈られたカタが幸に贈呈された

ルワンダからは、現地のショッピングバッグが。

ルワンダの女性支援団体が作成したショッピングバッグもプレゼントされた

自分たちの仕事から生まれたものが海を越え、その先で人と出会い、今度は現地から何かが戻ってくる。プロジェクトが一方向の「支援」ではなく、互いに贈り合い、学び合う関係へと変わっていることを象徴する時間となりました。

一般社団法人happy choice・ハッピーワーク松戸 白根代表 コメント
「このプロジェクトが始まったきっかけは、昨年12月に中村里英さんのお話を聞いたことでした。世界の子どもたちの現状を知り、『私たち障害福祉の事業所からでも、何かできることがあるのではないか』と思いました。
そして、なかよし学園が取り組んでいる『障害のある人が支援を受ける側に固定されず、支援する側になることもできる』という理念に共感し、なかよし学園に相談したことから始まりました。
今回、利用者の皆さんが2時間にわたって真剣に世界のことを考え、『笑顔で世界を平和にしたい』『自分たちのそばを食べてもらって喜んでほしい』と話す姿を見て、このプロジェクトを始めて本当によかったと思いました。
私たちが毎日一生懸命作っている手打ちそばも、ただの商品ではありません。一人ひとりの力や思いを、世界の子どもたちへ届けることができます。
私たちのそばが誰かの笑顔につながる。利用者の皆さんの『できる』が、世界の誰かの力になる。そんな未来を、利用者、職員、保護者、地域の皆さん、そしてなかよし学園と一緒につくっていきたいと思います。」

今後もなかよし学園とのプロジェクトを続けていくハッピーワーク松戸白根代表

「なかよし幸蕎麦」プロジェクトリーダーなかよし学園プロジェクト事務局長・中村里英 コメント
「当日の利用者の皆さん、職員の皆さんの表情を見て、改めて『一緒にこのプロジェクトをやって、本当によかった』と感じました。
現地で活動していると、大変なこともたくさんあります。それでも、現地の皆さんがお蕎麦を完成させ、初めて口にしたときの表情を見ると、やってよかったと心から思います。
言葉がすべて理解できなくても、心の底から『美味しい』『嬉しい』と感じていることは、不思議なくらい伝わってきます。私は活動を通して、幸せな気持ちは世界共通なんだと何度も感じてきました。
今回は『幸』の皆さんのおかげで、4か国の人々とその幸せを共有することができました。
国も文化も言葉も違う人たちが、一緒に作り、一緒に食べ、『美味しい』と笑顔になる。そんな時間をつくってくださった『幸』の皆さんに、心から感謝しています。
そして、こんなに美味しいお蕎麦を作ることができる皆さんは、間違いなく私にとってのHEROであり、先生です。
皆さんから教えていただいたことを、これからも世界のいろいろな場所へ届けていきたいと思います。
美味しいものを一緒に作り、食べ、笑顔になる。そんな小さな幸せが、国境を越えて人と人をつないでいく。このプロジェクトを通じて、そのことを改めて実感しました。」

世界各国で蕎麦打ちを広め、日本文化を伝える中村里英事務局長

なかよし学園プロジェクト代表・中村雄一 コメント
「今回、一番うれしかったのは、4か国での活動の様子を聞いた利用者の方々から『幸のそばで喜んでもらって、仕事を頑張ろうと思った』という言葉を聞けたことです。
世界に何かを届けるだけなら、一方通行の支援です。でも、なかよし学園は一方通行の支援は行いません。その先で生まれた笑顔や言葉が日本へ戻り、活動に参加した日本の人々が『自分の仕事には意味がある』『もっと頑張りたい』という力になる。そこまでつながって初めて、なかよし学園の活動、本当のCoRe Loopになります。
私たちは広島市立広島特別支援学校との活動でも、『支援される側から、支援する側へ』というテーマをずっと追い続けてきました。今回、それが特別支援学校を卒業した後の"仕事"の世界にもつながりました。

B型支援施設利用者の方々を『支援される人』という一つの役割に固定する必要なんてありません。彼らが日々研鑽を重ねている蕎麦づくりの技術は「戸定そば幸」という飲食店でお客さんたちを日々喜ばせています。その「プロ」の技術を今回なかよし学園は伝授され、世界で活動を行うことができました。
蕎麦を打てる。美味しいものを作れる。誰かを笑顔にできる。その力があるなら、その人は世界の誰かにとって立派なHEROです。平和は、政治家や特別な人だけがつくるものではありません。松戸で蕎麦を打つことからだって、世界の平和は始められる。『自分にもできる』が世界中でつながれば、社会は必ず変わっていく。今回、幸の皆さんがそれを証明してくれました。

そして次は、世界から松戸へ戻す番です。カンボジアのカシューナッツなど、私たちの活動国で生まれたものを活用し、幸の皆さんと新しい商品をつくる。教育だけでなく、仕事や経済まで含めて世界との循環をつくっていきたい。これからこの『なかよし幸蕎麦』を、福祉、教育、仕事、地域、そして世界をつなぐ新しいモデルへ育てていきます。」

蕎麦切り技術は自他ともに認めるプロ級の中村雄一代表

次は「世界の産品」が松戸の商品へ
Peace Noodle Projectは今回の報告会で終わりません。現在、なかよし学園とハッピーワーク松戸では、次のステップとして、なかよし学園の活動国の産品と「幸」の商品づくりをつなぐ構想を進めています。
その一つが、カンボジアのカシューナッツを活用した菓子などの商品開発です。これまでは、「松戸の蕎麦 → 世界へ」という流れでした。これからは、「世界の産品 → 松戸へ → 新しい仕事へ → 再び世界へ」という循環へ。世界とのつながりを「国際交流」で終わらせず、福祉、教育、商品開発、地域経済へと広げていきます。

次はカンボジアのカシューナッツを使ったお菓子作りを計画中

Peace Noodle Project「なかよし幸蕎麦」報告会 開催概要
開催日: 2026年9月25日
会場: ハッピーワーク松戸
テーマ: 「わたしにもできる~そばで世界とつながり、自分にできることで世界を平和にする~」
参加者: 23名(利用者12名、職員5名、保護者・地域関係者等6名)
連携: 特定非営利活動法人なかよし学園プロジェクト/一般社団法人happy choice・ハッピーワーク松戸・戸定そば幸
海外実施国: ネパール、ルワンダ、カンボジア、ウクライナ
助成: 千葉県社会福祉基金助成事業
今後の展開: 海外産品を活用した商品開発、Peace Noodle Projectの継続、就労福祉と国際教育をつなぐCoRe Loopモデルの発展

関連する取り組み
「支援される側から支援する側へ」松戸の"働く力"がネパールの教室へ届く
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000110.000166170.html

一杯のそばが松戸とルワンダをつなぐ--Peace Noodle Project「なかよし幸蕎麦」
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000130.000166170.html

UNESCO×欧州機関の国際知見基盤「Inclusive Education in Action」
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000076.000166170.html

本件に関するお問い合わせ先
特定非営利活動法人なかよし学園プロジェクト
E-mail:peace.office@nakayoshigakuen.org
写真素材・取材対応が可能です。
掲載時の写真クレジット:(C)なかよし学園プロジェクト

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