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リコピンを含むトマトジュースの継続摂取により、血管のしなやかさの指標が有意に改善することを確認

カゴメ株式会社(代表取締役社長:奥谷晴信 本社:愛知県名古屋市)は、リコピン(*1)を含むトマトジュースの継続摂取により、血管のしなやかさの指標であるFlow-mediated dilatation (FMD)(*2)の値が有意に改善することを確認しました。本成果は、健康な方においてリコピンの摂取が血管機能の維持・改善に寄与することを示唆するものです。本研究成果は、2025年9月29日に国際学術雑誌「Food & Function」に掲載されました。

■ 発表のポイント
- 40歳以上65歳未満の健康な成人男女を対象に、リコピン15.0 mgまたは26.7 mgを含むトマトジュースを継続摂取した際のFMD値への影響を調べました。
- その結果、リコピン15.0 mgを含むトマトジュースを摂取した場合には摂取12週間後に、リコピン26.7 mgを含むトマトジュースを摂取した場合には摂取4週間後以降に、いずれもプラセボジュースを摂取した場合と比較してFMD値が有意に高くなりました。
- これらの結果より、健康な方がリコピンを摂取することで、加齢に伴って低下する血管のしなやかさを維持・改善されることが示されました。

■ 研究の背景
心血管疾患は日本の主要な死因の1つであり、その有病率は世界的に増加し続けています。動脈硬化は心血管疾患の主要因であるため、その予防のための様々な診断方法が日本動脈硬化学会のガイドラインで提示されています。FMD値はその診断指標の1つであり、血管のしなやかさの指標として知られており、加齢とともに低下することが知られています。
リコピンの摂取によりFMD値が改善することが示唆されていましたが、過去の試験は高用量や短期間でのリコピン摂取がFMD値に与える影響を評価したものであり、通常のトマトジュースに含まれる量のリコピンを一定の期間(4週間以上)摂取した際のFMD値への影響については十分な検証がなされていませんでした。
そこで本研究では、通常量および高用量のリコピンを含むトマトジュースを4週間以上摂取した場合のFMD値への影響について詳しく評価しました。

■ 研究内容と結果
1. 実施方法
本研究では、FMD値が低め(4~7%)の40歳以上65歳未満の健康な成人72名を対象に、ランダム化二重盲検プラセボ対照並行群間比較試験(*3)を実施しました。参加者は、15.0 mgのリコピンを含むトマトジュースを摂取する「トマトジュース群」、26.7 mgのリコピンを含むトマトジュースを摂取する「高リコピントマトジュース群」、リコピンを含まない飲料を摂取する「プラセボジュース群」に分かれ、それぞれの飲料を毎日12週間継続して摂取しました。試験期間中、4週、8週、12週時点でFMD値を測定しました。


2. 主な結果
トマトジュース群においては摂取12週間後に、高リコピントマトジュース群においては摂取4、8、12週間後に、プラセボジュース群と比較してFMD値が有意に高値を示しました。


図.試験食品摂取期間中のFMDの推移(論文中のグラフをもとに作図)

■ 掲載論文情報
- 論文名: Improvement of vascular endothelial function by intake of lycopene-rich tomato juice in healthy adults
- 掲載誌: Food & Function,, 16, 7812 (2025) https://pubs.rsc.org/en/content/articlelanding/2025/fo/d5fo01397f
著者: Kazutaka Yoshida, Yuichiro Nakazawa, Shingo Takahashi, Shigenori Suzuki

■ 注の解説
*1 リコピン
トマトなどに多く含まれる赤い色素成分で、カロテノイドの一種です。体内で発生する活性酸素を消去する働き(抗酸化作用)があり、生活習慣病のリスクを下げる可能性などが報告されています。
*2 Flow-mediated dilatation (FMD)
腕を一時的に締め付けて血流を止めてから解放し、その後どれだけ血管が広がるか(拡張率)を計算する方法です。同法で測定された数値(FMD値)は血管のしなやかさの指標とされており、加齢とともに低下することが知られています。また、FMD値は動脈硬化の初期段階で低下することが知られているため、動脈硬化の初期評価に有用であるとされています。
*3 ランダム化二重盲検プラセボ対照並行群間比較試験
参加者を無作為に複数の群に分け、どの群に割り付けられたかを参加者および研究者の双方が分からない状態で、効果が期待される介入とその対照(プラセボ)を並行して比較する試験方法です。食品や成分の効果を客観的に評価するための信頼性の高い方法とされています。

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