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ウニ再生養殖システムを搭載した大規模陸上養殖場の第一弾を洋野町に落成。ヤンマーHDと共同で"食べるほど磯焼け対策に繋がるウニ"を通年生産

~日本産ウニの輸出加速と持続可能な漁業の実現へ~


落成式集合写真

株式会社北三陸ファクトリー(本社:岩手県九戸郡洋野町、代表取締役:下苧坪 之典)は、農林水産省の中小企業イノベーション創出推進事業(SBIR)の一環として開発を進めてきた「ウニの再生養殖システム」を搭載した大規模陸上養殖場計画『UNI-VERSE Site(TM) Hirono』の第一弾となる実証実験棟を、2026年2月5日(木)に岩手県洋野町に落成しました。当日は落成式を執り行い、ヤンマーホールディングス株式会社や株式会社魚力、北海道大学、行政関係者および洋野町内の漁業者らをはじめとした事業パートナーの皆さま、約40名にご参加いただきました。
実験棟ではヤンマーホールディングス株式会社との「ウニの陸上飼育を効率化する技術の共同開発」をはじめ、産官学における様々な連携を実施。高品質なウニの通年生産を目指し、国内販売はもちろん、国外への輸出を加速してまいります。

■大規模陸上養殖場『UNI-VERSE Site(TM) Hirono』建設の背景

北三陸ファクトリーは世界各地で深刻化する磯焼け(※1)の解決に向けて、原因のひとつであるウニを採捕し、実入りの悪い個体を約2ヶ月という短期間で高品質なウニへと育てる再生養殖(短期実入改善)システム「UNI-VERSE systems(R)」を2022年に実現しました。このUNI-VERSE systems(R)を、全国へ"海の再生パッケージ"として横展開できるよう、実証実験と大規模生産化を実施できる大規模陸上養殖場『UNI-VERSE Site(TM) Hirono』を建設してまいります。
今回落成した第一弾となる実証実験棟では、最適な育成環境の確立と効率的な管理プロトコルの策定に注力し、養殖プロセスの標準化を図ります。来年度以降は実証実験棟の隣に第二弾、第三弾となる新棟を増設し、施設の大規模化による生産性向上とコスト構造の最適化を断行。事業としての収益性を確立し、漁業者をはじめとした関係者の新たな収入源をつくれる体制と、豊かな海洋環境の再生を両立できる仕組み化を進めます。
『UNI-VERSE Site(TM) Hirono』としては、磯焼けやウニの過密化で悩む三陸沿岸海域全体から実入りの悪いウニを本養殖場へ集約し、将来的に年間200トンの生産を目指します。


実証実験棟の外観

ヤンマーHD等と連携する実験養殖場

■連携先からのコメント(五十音順)

<株式会社魚力 代表取締役会長 山田 雅之氏>
キャビア、いくら。そして今、世界の美食家たちが切望するのが「黄金の生うに」です。北三陸ファクトリーが構築した革新的な陸上養殖モデルは、環境への配慮と品質管理を高度に両立させた、世界に通用する持続可能なシステムです。自社工場でサステナビリティとトレーサビリティを完全に掌握することで、時流に即した戦略的な輸出拡大を実現します。岩手から世界へ。和食の枠を超え、フレンチやイタリアンの最高峰で愛される「安心・安全で美味しいウニ」を届ける。この事業には、日本の食文化をアップデートする無限の可能性があると確信しています。

<北海道大学大学院水産科学研究院 教授 浦和寛氏>
ウニの生理・生態学に関する学術的な基礎的知見を集積し、ウニの生物機能のフル活用により、ムリ・ムダのない持続可能なウニ養殖産業を創出したいと思います。

<ヤンマーホールディングス株式会社 技術本部中央研究所バイオイノベーションセンター 部長 小西充洋氏>
この度の「UNI-VERSE Site(TM) Hirono」実証実験棟のご落成、心よりお祝い申し上げます。本共同研究事業において、ヤンマーホールディングス株式会社は、ウニに適した水質環境を効率的に実現するための飼育水槽洗浄技術の開発を通じて、海洋環境の改善と持続可能なウニ生産の実現に貢献してまいります。

テープカットの様子(※2)

■UNI-VERSE systems(R)とは

北海道大学大学院水産科学研究院の浦和寛教授や各研究機関と共に、約7年の月日をかけて開発したウニの再生養殖(短期実入改善)システムです。世界で唯一、ウニ専用の餌、ウニが食べないカゴ、殻を割らずに実入りの状態を計測できる非破壊技術など複数の特許を組み合わせたことで、ウニの短期再生養殖を実現しました。本システムで養殖されたウニは天然に近い食味を獲得しており、1つ5円かけて廃棄するだけだった「磯焼けウニ」を、市場販売価格で1個500円(1kg5,000円)相当のウニへと再生できるようになりました。

UNI-VERSE systems(R)

■大規模陸上養殖場におけるヤンマーHD等との連携

北三陸ファクトリーとヤンマーホールディングスは、2025年4月1日より「ウニの陸上飼育を効率化する共同技術開発」を実施しております。ヤンマーグループが有する水槽洗浄機などの養殖関連設備や二枚貝種苗といったテクノロジーを活かし、今回竣工した養殖場の陸上水槽において、流体解析や水槽内自動洗浄技術による飼育環境制御の最適化を目指します。他にも産官学の様々な企業・団体や、洋野地域の漁業者・漁協など幅広いパートナーと連携を拡げることで、高品質なウニを通年生産してまいります。

■日本ブランドの高品質な再生ウニを世界へ

養殖場で生産した再生ウニは、EU・北米・中東・東南アジアなど全世界へ輸出する計画です。そのため2024年12月には、国内初となるウニでのEU HACCPを取得しました。2025年にはバルセロナ、ボストン、ドバイ、バンコクで開催された水産物の世界4大展示会に出展。今後も世界各国の展示会への出展をはじめ、日本最大手で各国に販路を持つ魚力などと協力しながらグローバルの商流を確立してまいります。

(※1)磯焼けとは、魚の産卵や生育の場所となる藻場が消失し、海が砂漠化する現象です。原因のひとつに、ウニが海藻を食べ尽くす"食害"があげられ、各地でウニの駆除が実施されています。しかし駆除されたウニの大半は餌(海藻)が不足した環境で育ったため実入りが悪く、多くが廃棄されています。駆除作業はもちろん廃棄にも費用がかかるため、駆除が進まない原因になっています。
(※2)右から順に、株式会社プライム下館工務店 代表取締役 下舘孝光(シモダテ・タカキ) 様、株式会社魚力 代表取締役会長 山田雅之(ヤマダ・マサユキ)様、洋野町 町長 岡本正善(オカモト・マサヨシ)様、株式会社北三陸ファクトリー代表取締役 CEO 下苧坪之典(シタウツボ・ユキノリ)、岩手県議会議員 工藤大輔(クドウ・ダイスケ)様、農林水産・食品産業技術振興協会 理事長 藤本潔(フジモト・キヨシ)様 、ミツウロコグループホールディングス 上席執行役員兼社長補佐 笹原恭子(ササハラ・キ ョウコ)様。テープカットのリボンは、ウニをモチーフにした黒色のリボンと海をイメージした青のテープを特別に使用しました。

■北三陸ファクトリーについて

世界唯一の「うに牧場(R)︎」のある岩手県洋野町で、高品質なウニのブランドを展開するサステナブル・シーフードのリーディングカンパニーです。「北三陸から、世界の海を豊かにする」をミッションに、高品質なウニを育てるノウハウを活かし、新たな「ウニ再生養殖システム」の技術で世界と繋がり、持続可能な水産業の未来をつくるための取り組みを推進。2023年にはオーストラリア法人を設立し、国内外で事業を展開しています。

社 名:株式会社北三陸ファクトリー
関連会社:株式会社ひろの屋/KSF Australia Pty Ltd/Tasmania Blue Seafood Pty Ltd/一般社団法人moova (モーバ)
所在地:岩手県九戸郡洋野町種市第22地割133番地1
設 立:2018年10月1日
代表者:代表取締役 下苧坪之典
事業内容:農林水産加工物の製造加工・販売、6次化拠点開発の企画運営、水産業に関する技術開発
URL:https://kitasanrikufactory.co.jp/

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