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静かな退職層が4割、不満の理由TOPは「給与」「評価基準」、組織の信頼・パーパス共感不足も

【企業の離職リスク最前線】調査結果からわかる、年代・レイヤー・ワークスタイル別の不満要因

人事プロフェッショナルブティック「CORNER」を運営する株式会社コーナーは、従業員100名以上の企業の正社員413名(うち人事部門100名)を対象に「静かな退職と人事の認識ギャップ調査」を実施しました。調査の結果、社員の約4割が「静かな退職(退職離職を考えていないものの仕事に対して消極的)」状態にあることが明らかになりました。表面化しにくい離職予備軍の存在と、離職に繋がる不満の傾向、属性ごとの異なるニーズが浮き彫りになっています。人事施策の立案・改善にぜひお役立てください。
詳細レポートはこちら:https://go.corner-inc.co.jp/l/1007322/2025-06-03/6w4162



調査サマリー
・「静かな退職」層(仕事に対して消極的な状態)は社員全体の4割
・離職を考える理由は、「給与・評価」が最多。不満要因は年代ごとに異なり、若手層(20代)では日々の業務の快適性、ミドル層(30~40代)は「柔軟性不足」「キャリア不安」、シニア層(50代)は「経営陣の意思決定」など組織運営面の不満が目立つ。
・静かな退職層では「会社の将来性不安」「パーパス共感不足」など組織全体への信頼性に関する要因の選択率が多い。
・ワークスタイル別ではリモートワークで「静かな退職」が5割超。信頼構築や共感形成の難しさの影響が考えられる。ハイブリッド型は割合が最も低く、働き方やコミュニケーションのバランスが維持されやすい可能性がある。

主な調査結果
【静かな退職の実態】
社員に対して仕事への向き合い方を質問したところ、約4割が「静かな退職」(仕事に対してやや消極的・消極的 ※)に該当することがわかった。



【離職を考える不満ポイント】
離職を考える理由に近い不満ポイントは、制度そのものや制度運用面の課題が中心であることがわかった。突出しているのは「給与・報酬」や「評価基準」に対する不満。第2群には、業務やコミュニケーションによる現場の課題が選択されている。



年代別に分析すると、若手層(20代)は給与が不満の中心。ミドル層(30~40代)は「柔軟性の欠如」と「キャリア・スキルアップ不安」が高く、シニア層(50代)は「経営陣の意思決定」など組織運営面への不満が目立つ。
人事施策を考える上で、現場の多様なニーズを把握し、制度整備だけでなく、働き方改善、信頼構築が並行して求められる。
【「静かな退職」層の不満ポイント】
静かな退職層の不満ポイントは、全体の不満の傾向と同様に「給与・評価」が突出している。第2群では「会社の将来性」「パーパス共感」など、組織全体への信頼性に関する要因の選択率が高くなっている。自分の仕事や組織の未来に対する安心感・共感の醸成がモチベーションに影響する可能性が示唆される。



【ワークスタイル別の「静かな退職」】
ワークスタイル別に「静かな退職層」の割合をみると、リモート系(リモート中心・完全リモート)で半数を超え、心理的コストや特有のコミュニケーション課題の影響が示唆される。一方、ハイブリッド勤務は対面と柔軟性のバランスが取れ、静かな退職割合が最も低い結果に。働き方の違いがモチベーションに直結する可能性が見える。



ワークスタイル別の「静かな退職」層の不満は、それぞれ環境特有の要因が浮き彫りになっている。出社型では、「仕事の意義性」「人間関係不安」「柔軟性」といった現場の不満、リモート中心型では、直接の対人関係よりも制度や組織全体の信頼低下や将来への不安が多く選択されており、制度や評価基準、会社の方向性の理解を深める上で、物理的距離や情報不均衡といったリモート特有の環境が影響している可能性がある。




※言葉の定義
積極的:キャリアアップや成長機会を積極的に求め、与えられた仕事以上の取り組みにも前向き
やや積極的:与えられた役割と責任を果たしつつ、必要以上の負荷は控えたい
やや消極的:最低限の業務だけ行い、仕事を通じた成長や新たなチャレンジに関心がない
消極的:職場環境や仕事内容に大きな不満があり、消極的に仕事を続けている
解説 コーナー 代表取締役CHRO 門馬貴裕


『静かな退職』は、離職として表面化する前の、社員のモチベーション低下やエンゲージメント喪失を指し、企業にとっては見えにくいリスクです。会社として、この潜在的な状態を放置することで、組織全体の活力低下や業績への影響を招く可能性を認識する必要があります。今回の調査からは、給与や評価といった待遇面に加え、ビジョンや価値観への共感不足、将来性への不安といった組織文化や働きがいに関わる深層的な課題が浮き彫りとなりました。物理的な距離や情報格差が広がるリモート環境では、これらの問題がより深刻化することも懸念されます。人事は制度や待遇の整備のみならず、働く意義や組織の未来像を明確に伝え、社員が安心して働ける環境を構築することが求められます。




調査概要
調査タイトル:静かな対象と人事の認識ギャップ調査
調査対象:一般社員・人事担当者
調査期間:2025年5月2日~5月9日
サンプル数:413名(人事職100件、人事職以外313名)
調査実施者:株式会社コーナー・株式会社マクロミル
調査方法:Webアンケート調査
本調査レポートのダウンロード
本調査の詳細版資料およびデータ提供ご希望の方は、以下よりダウンロードしてください。離職理由の年代別・レイヤー(管理職・非管理職)の比較・考察、ワークスタイル別の傾向、社員が期待する取り組みの分析結果がご覧いただけます。人事施策の検討・推進にぜひお役立てください。

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※資料および本ページにて記載しているデータおよび情報を引用・転載する際は出典を明記していただけますようお願いいたします。
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株式会社コーナーについて
「人事を変え、組織を変え、世界を変える」のパーパスのもと、代表の門馬貴裕が2016年に創業し、人事プロフェッショナルブティック「CORNER」を提供しています。採用、労務、制度設計、組織・人材開発、人的資本の情報開示やDE&I推進など、個別多様な組織課題を解決し事業を成長させたい企業と、即戦力となるパラレルワーカー(複数の企業に関わって働く人)を繋ぎ、コーナーの人事コンサルタントとワンチームになって実働型で支援しています。パラレルワーカーの登録は1万人を突破しています。(2025年1月時点)
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【会社概要】
代表者:代表取締役 門馬貴裕
所在地:東京都渋谷区渋谷1-1-3 第35荒井ビル 8・9F
事業内容:人事・ESG領域に特化した課題解決支援サービス
会社HP:https://www.corner-inc.co.jp/

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